新規就農のススメ

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嫌よ、嫌よも・・・

あるところに、そこそこ古く続く農家がいました。そこの農家は元は米専業でしたが、時代の流れで米だけでは苦しくなってきたので、野菜や、梨、いわゆる現代のマルチ農家になりました。ところが品数を増やしても、卸し先が農協のみなので、買い叩かれやすくいまいひとつ売り上げが伸びません。そして、そこの農家には今時珍しく跡継ぎの息子がいますが、親が農協のみに卸すのを好ましくおもっておりません。どんなに気合いを入れて作っても安くしか買い取ってくれない。これなら農協以外の卸先を頑張って捜して、自分なりに営業をして新しい売り先を開拓しないと、いつまでたっても現状から抜け出せない。いや、現状維持どころか年々経常利益は落ちてきてる、このままではジリ貧だと息子は考えました。
そこで息子は親に、農協出荷を止めるように説得しようとします。年々上がる税金、経費、それなのに右肩下がりの売り上げ。親は作るのに専念して、自分が営業して新しい売り先を見付けてくると言います。しかし、親は頑なにソレを拒否します。息子が全ての農協出荷を急に止める必要は無い、段階的に切り替えていこうと言いますが、それでも親は納得してくれません。親は言います。今までず~~~~~~~と、農協に卸してきた、回りもそうしてきた、私の代でソレを切るべきにはいかない。息子は食い下がります。せめて肥料や、資材を農協から買い入れるのを止めよう。もっと安いところがいくらでもある、といいます。親はソレもだめだと言います。資材はウチの家個人だけで購入しているわけではない、集落単位で購入して、年間の買い入れ量も決まっているといいます。息子は知っています、この集落の出荷組合長が農協からバックリベートを貰っているのを。結局、息子は親の説得を諦め、自分で独自に農地を捜し、売り先も捜し、親に頼らず新たに農業を始めました。そこの息子さんは集落からは「裏切りモノ」「和を乱しているヤツ」などと散々らしいですが、頑張って農業を続けているそうです。
 上記の話は実際の農家から聞いた話ですが、こういう話題は別に珍しくも何ともありません。新聞やマスコミでよく農家さんが「農協出荷は中抜きが凄い」とか「米の値段が農協は安い」「買い叩かれる」と農協への不満は多々あります。ところがいざ、その米や野菜を農協以外の業者が購入しにくると、途端に嫌がります。私が思うに、農家さんは現状を変えるのを極端に嫌います。回りの顔色を窺いすぎるせいなのかは知りませんがね。結局「いやよいやよも好きのウチ」と言いますが、それがここまで農業を衰退させた原因の一因ともいえます。農業は衰退させたくない、でも新しい事はしたくないし、外部の人達が参入するのも嫌だ。まあ、まるでちっちゃい子の理論ですな。そんなワガママもいつまでも続けられるでしょうか。
 さてここまでダメになった農業界、原因は農家にあるのか、それとも農協にあるのか・・・、どっちでしょうかね。
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4 Comments

のぶ  

はじめまして、のぶと言います。
和歌山に住み、45歳で脱サラして今年5月より新規就農に足を踏みいれた無謀者ですww
ちなみに既婚者、娘二人です。
タケノコ、栗、米を栽培している兼業農家の協力者の全面的サポートを受けながら、地元にまず馴染もうと頑張っています。
タケノコ山、栗林は自分の物ではありませんが、収穫や荷造りを手伝いながら、ボクが収穫した分はボクの収入という形をとらせてもらえるので、自分なりの新たな販路(産直市場)も開拓しました。
田んぼも周りでやめる人が多く、声がかかり来年からまず一反作れる事になりました。
もちろん機械は協力者が提供してくれます。
田んぼの裏作でキャベツ、白菜にも挑戦します。
そのためJAの生産者登録もすませました。
といってもJAに依存するつもりはなく、とりあえず今やれる事は全部経験しようという考えです。
また、自由に使える休耕地も二反ほど見つかりましたので、もともとやりたり露地野菜も試行錯誤しながら作っていく方向です。
地域には世話焼きな爺さんもおり、あちらこちらの休耕地を探してくれてますww
そうやって耐えながら徐々に農地を増やしていければと考えてます。
なんせ周りは高齢化ばかりで、田畑捨てまくりですからww
目標は5年後以降自分の自由に使える土地(五反以上希望)で化学肥料を使わないで美味しいと言ってもらえる物を作り生活できるようになる事です。

これからもいろいろ参考にさせて頂きます。
またアドバイス頂けたら幸いです。
それでは。

2014/09/01 (Mon) 23:05 | EDIT | REPLY |   

長崎の研修生  

こんばんは 相変わらず 雨ばかりです

まず 生産の体系をJA出荷に合わせてしまっているので
そこから見直さなければなりませんね
それは 薄利多売です

数を作りすぎるので どうしても 
それを捌くためにJA出荷を選ばざるを得ない ということです
それに 資材を 収入を得た後 まとめて払うというシステムや
営農ローンは そこから逃れられない呪縛となりそうです

しかし 悪い言い方をすれば そういうことなのですが
良い面もあります 大量出荷が可能ですので
スケールメリットを活かせます

資材はJAが独占で仕入れる資材ですので
そこで叩いていますから 高品質低価格を実現しています
農機具メーカーも JAが顧客を確実に持っていること 
売ったあとのめんどくさいことを受け持ってくれること 
で安く降ろしても採算は取れるのです

さて どう捉えるかは 自分次第というところでしょうが

私個人としては JA出荷のネックは「品質のランク分け」による
厳しい品質管理 いわゆる「規格」です そもそも その品質は 消費者が本当に求めたものなのか? と疑問を抱かざるをえません

形がどうあれ 消費者は「美味しいものを」そして「安価なものを」
求めているのです いまの市場の規格と価格基準をみれば
生産者が直接 消費者に届けられれば もっと美味しいものを
安く提供できます しかし 直接となれば 大量生産では捌ききれません それを可能にするのが
季節に合わせた多品目栽培となります 
多品目栽培の利点は 上に記したことだけでなく
リスクが分散される ということもあります
そして 不利な点は めんどくさい ということでしょうか

しかし

JAの栽培指導は非常にシビアです もちろん 農家さんの失敗を防ぐための努力ともいえますが 言われた通りにやれば
防除や温度管理など その労力も費用も半端ないのです 
しかも その営農では 生産にかかる費用から
出荷による収入まで 失敗を除けば 成功したときの計算はされており 「それ以上はない それ以下はある」 夢のない農業です

今日 成功している 八百屋さんがTVで言っていました
「自分たちの規格を作る」と じつに感銘を受けました

売ってくれる人に言われたとおりに野菜をつくるだけじゃなく
買ってくれる人に寄り添った自分たちの新しい「規格」を作り上げていく そういった努力が必要なのだと 私は 思います

2014/09/03 (Wed) 20:29 | EDIT | REPLY |   

のぶ  

質問です。

すいませんが、ひとつ教えてもらいたいのですが、動力噴霧器をお持ちでない印象があるんですが、苗作り時、定植時等、水やりが必要な時はどうされてますか?
また、ソラマメの定植時のヨトウ対策はどうされてますか?
お手数ですがお教えください。

2014/09/18 (Thu) 09:28 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: 質問です。

>のぶさん。
動力噴霧器は持ってないですね。というか持ってる機械は耕耘機と、草刈り器ぐらいですね。苗の育苗は家の水道の激安ジョウロで水を撒いてます。育苗は大した量でないので水道で充分です。私は直播きが多いので。種蒔き時と、定植時は天水のみです。畑に水場はないので。それでも雨がないのは真夏の2週間~1月ぐらいだけ。私は水まきの手間と時間、経費がもったいないと思っているので。天水最強です。まあ、基本天気予報とにらめっこですね。


ソラマメは直播きですので、何も対策はしていません。それでもヨトウムシの被害は全体の1%にもならないです。



2014/09/18 (Thu) 18:25 | EDIT | REPLY |   

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