新規就農のススメ

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堆肥についてもう少し細かく①

最近堆肥について多く質問されますので、前回よりももう少し細かく書いていきたいと思います。堆肥はそれぞれかなりの種類がありますが、一番ポピュラーなのが動物堆肥でしょう。動物堆肥の特性については前回細かく書きましたので、よく聞かれる動物堆肥の疑問について私なりに、考察してみました。

①畑に撒くなら、やはり完熟のほうが良いのか?
これは私にも疑問が多く、コレ!という回答はなかなか難しいです。、まず堆肥の完熟具合が数値化しておらず、凄く分かりにくいという点があります。よく聞く完熟度合選別法が「嫌な匂いがしなくなったから」とか、「堆肥の温度が上がらなくなった、つまり醗酵しなくなったら」などがあります。ここまでするのに切り返しを何度もしたり、発酵を促すため、糠や、何か菌を入れるなどたくさんあります。しかし前述した堆肥の完熟具合はあくまで感覚上の確認法でありキチッとした100%完熟したと言い切るには、はなはだ疑問が残ります。堆肥を切り返すにしても、積んだ外と中では当然発酵具合が変わってきます。
 完熟~つまり、「完」という字が入ってる限り100%発酵している、熟れている堆肥ということです。では少しでも完熟していない部分があるのなら、それは完熟とは言えるのでしょうか?切り返しをいくらしようが、堆肥を積む以上、外と中では当然発酵度合いが違います。それをどう確認しますか?いちいち高価な分析器に入れますか?それもいいですがコストが馬鹿らしいです。完全に発酵となると、しつこいぐらいの切り返しが必要になってきます。これが小範囲の家庭菜園規模の畑でしたら、こういう凝りに凝った堆肥を使用するのは構いませんが、専業農家クラスの広範囲となると、とてもじゃないですが莫大な使用量となる堆肥にそこまで手間をかけられません。大手の農家には重機などを使って、堆肥を作製している農家さんは存在しますが、数はあんまりいません。それでも農家間、業界では堆肥は完熟が良い、完熟が良いと、どこでも耳にします。
 では何故完熟でないといけないのでしょうか?よく言われるのが①未熟だと虫がわく②窒素欠乏が起きやすい③地下水、河川の汚染などでしょうか。①については私の畑で、起きた事がないのでよく分かりませんが、②については、トラクターなどで深く耕耘し、未熟な堆肥を土中深くに入れることにより、未熟な堆肥が酸素欠乏により発酵が進まなくなり、土中の窒素を発酵の餌として使用するため、窒素欠乏になるという事例です。③はよく慣行栽培側から無農薬、堆肥栽培側へのカウンターとして最近とみに言われるようになってきた事柄です。つまり未熟だろうが、完熟だろうが、畑に撒くことにより、雨などで堆肥のいろんな要素が地下に染み込み、地下水や河川を汚染していくという話です。この事は荒唐無稽もいいとこですが、結構聞きます。ちょっとまてと、そしたら慣行栽培側の、化学肥料や、農薬、除草剤側の汚染の方が遥かにすごいんじゃないかと。まあ、この事で批判しあってもしょうがないっちゃあ、しょうがないですな。
 話がズレました。要するに、土中に入れ込むから堆肥が完熟でなくてはいけないということですね。じゃあ、土の中に入れなければ、完熟でなくても良いということになりますか?

続きます。
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8 Comments

ショーン  

ジャガイモやタマネギやカボチャなんかは貯蔵すると結構場所をとると思うのですが、それ用の小屋か何かはありますか?夏場結構腐ってしまうのでうまく貯蔵したいのですが。

2012/12/29 (Sat) 10:28 | EDIT | REPLY |   

緑の楽園  

主要品目

はじめまして。私もご多分に漏れずムサイ40代男です。来年より新規就農します。このブログは以前から拝見させていただいており、共感するところが満載です。

さて、かなり前になりますが根木長さんがコメントされていた↓の一文がとても気になっています。

>品目によってはハウスに匹敵するほどの収益を誇る野菜と言うのも露地にはいくつかあるのです。

>しかもそれらは概ね価格の安定度が高く、基幹作物として取り入れた経営で大きな利益を上げている農家を私は何人も知っています。

極小面積でのスタート、しかも売り先なし。この状態からのスタートでやる気は 1000%ありますが、不安も3000%くらいあります。

農業を始めるわけですから、主要作物を決めなくてはなりません。もちろん自分で決めなくてはなりませんが、ヒントは欲しいところです。師匠に聞いても農協に聞いても明確な答えはありませんでした。

幸いなことに参之介さんからヒントをいただき、これを参考にしたいと思いますが、根木長さんのコメントが引っかかってしょうがありません。

こんなことをお願いしていいのか恐縮ではありますが、このブログを通して、いろいろなお話が聞けるとうれしいです。

皆様のご活躍・ご健康を願っています。
それでは。

緑の楽園

2012/12/30 (Sun) 15:18 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: タイトルなし

>ショーンさん
そうですね、ジャガイモはなるべく夏までに種芋以外は売り切ってもらって。収量は落ちますが、夏植えの秋ジャガイモがいいですよ。春ジャガイモよりむしろこちらの方に力を入れたほうがいいかもしれません。秋じゃがは時期的に非常に品薄になりやすく、よく売れます。

玉ねぎはよく地方で見かけるように、雨が直接当たらない軒下なんかにダーと吊るせば、軽く1年は持ちます。それでも2~3割は腐るかも。軒下がない場合は丈夫な単管パイプか何かで畑に吊るす場所を作ってもイケます。

カボチャは従来の品種だともって4ヶ月ぐらい?収穫して1月は熟れるまで置いといたとしてもです。なので長期保存したいのなら、ソレ用の品種にしましょう。私は渡辺採種場という種苗会社の「伯爵」というのを使用しています。このカボチャは生育方法は従来のと一緒ですが、収穫して完熟するまでに3ヶ月以上かかります。皮が白く硬いので、日持ちが年明けても持ちます。味も大変良く、冬など4分の1カッっと200円以上で売れます。つまり1個あたり800円以上ですね。どこで売るにしてもライバルがほぼ皆無なので、独占できます。保存方法はとにかく夏越えが山場なので、保管場所は雨が直接当たらなくて涼しい所です。野菜貯蔵庫があればいいですがね。それでも3割は腐ります。


2012/12/31 (Mon) 16:25 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: 主要品目

>緑の楽園さん。
ようするに、売れる作物はなんぞや!?ということでしょうか?土地柄や販売先でソレは微妙に変わってきますので、一概に「コレを作付すれば大儲け!」というのはなかなか難しいです。私が作付していない作物で儲けてる方もいますし、難しい質問ですね。
 緑の楽園さんがどのような畑で、そして専門は畑作で良いのでしょうか?農法は無農薬それとも慣行栽培のどちらでしょうか?よければお教え下さい。緑の楽園さんの基本情報が私には分かりませんので、アドバイスがしづらくはあります。

2013/01/04 (Fri) 16:39 | EDIT | REPLY |   

ショーン  

遅ればせながらあけましておめでとうございます。お答えありがとうございます。
カボチャはカットして売っているのですね。他にカットして売る野菜はありますか?
細かいことですが、袋詰めするときは穴の開いている袋で湿気がこもらないようにしているのですが、カット野菜だったら密封した方が良いですか?

2013/01/07 (Mon) 21:58 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: タイトルなし

>ショーンさん
返事が遅れました。すみません。
カットはカボチャだけです。野菜は切ってしまうとどうしても鮮度が落ちやすいので。他の方で、色んな野菜をサラダ用にとカットして販売している農家さんもいらっしゃいますが、かなりの労力が必要となりますので、値段に見合うかどうか・・・。

密封すると水が出やすく、防曇袋を使用しても、冬ならまだしも季節的に難しい点もあります。しかしカット野菜は結構売れますので、頻繁に商品管理ができるなら、良いかもしれません。



> 遅ればせながらあけましておめでとうございます。お答えありがとうございます。
> カボチャはカットして売っているのですね。他にカットして売る野菜はありますか?
> 細かいことですが、袋詰めするときは穴の開いている袋で湿気がこもらないようにしているのですが、カット野菜だったら密封した方が良いですか?

2013/01/13 (Sun) 10:03 | EDIT | REPLY |   

緑の楽園  

Re: 主要品目

参之介さん、こんにちは。
お答えいただきまして、ありがとうございました。確かに自分の情報を開示していないのにアドバイスだけ求めるというのは、虫が良すぎますね。大変失礼いたしました。

年は40歳。一昨年まで東京のど真ん中で暮らしておりましたが、北海道札幌市内に移住しました。

就農までの紆余曲折はさておき、今年から札幌市近郊(市街地から30分程度)3反+3反(2ヶ所です)の併せて6反で就農することになりました。1ヶ所はピカピカの畑作農地、もう1ヶ所は開墾したばかりの土地(どちらも借地)になります。いずれも畑作(野菜)の予定です。

私事ではありますが少し紹介させていただくと、東京では植木職人をしていたこともあり、体力的にはまったく問題がないと思っています。また、雑貨店やネット通販も経験があります。農業に関して2年前から農業大学校、昨年は農家研修と新規就農の王道ともいえる道を歩んできました。

さて、いよいよ本題に入ります。(長くてすみません)

作業人員は私のみになります。また設備としてはハウス・トラクターはなく、あるとすればタダでもらえる管理機くらいなものです。

農法については絶対的な有機信者ではありませんが、大学校では有機を、農家研修では慣行を見てきたことを総合的に判断すると、有機でやらないことには差別化は図れないと考えています。就農地域は山に囲まれたところですので、木チップを発酵させてガンガン畑に投入するつもりです。もちろん有機は市場や農協出荷は困難なのは承知しています。

将来的にはガーデンやカフェなどの複合施設でお客様を呼び込む戦略を立てているのですが、まずは農業で1つの柱を作りたいと考えています。

札幌市内でも12月~4月前半までは雪に覆われますので、露地の作業はまったくできません。

ということで、いろいろと書いてしまいましたが、多少はご理解いただけましたでしょうか。

農業を始めることについてはほとんどの人間に反対されました。でも、食べ物を持っている人間が勝つ時代が来るんじゃないかって思ってしまったんです。やるからには何としてでも成功したいので、栽培品目の選択は非常に重要だと思っています。

間違っていてもいいんです。先輩としてヒントをいただければ幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

緑の楽園

2013/01/13 (Sun) 21:16 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: Re: 主要品目

>緑の楽園さん
細々とした自己紹介、お手数かけさせてすみません。
なるほど、40歳新規就農、北海道ですか・・・。それで将来的にはガーデンやとかカフェ、つまりペンション的な施設を建てるという事ですね。そうしますとあんまり時間的な余裕はありませんね。作業人員は当人のみと言うことですが、ご結婚はされていないのでしょうか?
 北海道で6反というのはかなりの小規模農家ですね。向こうは平均20haぐらいの耕作地を所有していますからね。有機で露地栽培のみですと、しばらくは農業で食べていくのは難しそうです。そうですね、1~2年はロクなモノはできないでしょう。問題は販売先と、農業技術の習得如何ですな。整った研修地で先生に教わりながらやっていくのと、自分の農地で、自分の力量のみでやっていくのは全くと言っていいほど実感が違います。所詮研修は研修、他人の商売なので失敗しても関係ありませんが、自分の商売となるとそうはいきません。あなたはもう自営業の社長なのですから、責任の度合いがヤバイぐらい違います。全て自分で仕切って行くのですから。今までは竹刀での試合で、これからは真剣での斬り合いですな。
 私の場合はアジア最大都市の東京が隣県にありますので、まずそこで売れるものだけを作付しています。少しでも販売が振るわないモノはすぐに次の作付を停止します。緑の楽園さんは北海道ということなので、私の販売法や作付はあんまり参考にならないかもしれません。しかし、日本人の嗜好はそこまで北と南で大きく変わらないと思うのですが・・・、う~ん、4月まで雪、しかも農地は少ない、人も少ない、ハウス、施設も無い、となると味にこだわって、他と差別化するしかないですな。やはり、夏のトマト、スイカなどが高単価なのは私のブログで書いてありますし、ネット通販の怖さも書きました。地味にオススメなのは生姜ですけどね。今、ブームで消費が猛烈に増えていますが、コレは通年欲しがられるので、広い面積で生姜が大量に年間出せれば、結構儲かります。本当は冬のジャガイモ、玉ねぎ、カボチャを収穫して保存して出せればスゲエ儲かります。夏越えが難しいですがね。ああ、でもジャガイモも、玉ねぎもそちらが大農産地でしたね。すみません北海道はなかなかイメージが湧きにくく、コレと言う作物がアドバイスできません。申し訳ありません。
 一つ言えるのは、借金は絶対しないで下さい。その代わり国から出る補助金はガッツリ貰って下さい。多分あの年間150万支給される助成金が貰えるはずです。今年度の締切が2月中なので、急いで下さい。

2013/01/14 (Mon) 18:23 | EDIT | REPLY |   

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