新規就農のススメ

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これからの直売所はキツい

前回にも書きましたが直売所は新規就農にとって、とてもありがたい存在なのは周知の通りですが、最近は直売所自体の経営が危なくなっているという話を良く耳にします。直売所は安くて良い品が手にはいるというのがウリでしたが、近年のデフレで安売り競争が激化し始め、直売所の魅力の一つ、「安い」というのが通用しなくなってきたのです。大型スーパーなどは野菜を大幅に安くしても他の商品で釣り合いを取るため損はしません。しかし直売所は生鮮品のみで生産者が直接出すため、大幅な値下げはできません。いくら品が安くても現在の風潮だとお客はどうしても安い方に流れます。都会近郊の直売所はまだマシですが、地方にある直売所は近くに大型スーパーが出来ると太刀打ちできません。ただでさえ少ない地元のお客をほとんどスーパーに持って行かれるのですから。
 直売所は全国に約13000店舗あるそうですが、専門家に言わせるとコレがピークで今以上に店舗数は増えないそうです。つまりこれから新しく出来ても、その分潰れる数が多いからトータルすると逆に減っていくそうです。
今まで直売所は出せば売れるという時代でしたが、消費者の目も肥え、ありきたりな直売所では維持できないでしょう。しかもほとんどの直売所は生産者不足で仕入れ率が70%以上です。酷いところになると、95%以上は仕入れというところも珍しくありません。農協直轄などはその最たる例です。これではもう単なる小綺麗な八百屋です。かといって全て生産者に任せてもとてもじゃないですが、品物が足りません。残るのはスカスカな棚が並ぶだけです。それを防ぐために仕入れるワケですが、仕入れはもちろん仕入れ代金がかかります。あまりにも仕入れに頼ると、結局はスーパーと同じになり、それでは安いほうがよいよいうことで、お客は流れます。大きな生産者は大体自分で販路を持っていますので、直売所メインでは卸してくれません。あとは家庭菜園農家の老人達だけですが、この人達は家庭菜園程度の畑しかないので生産量は微々たるモノです。
 私の回りで純粋の専業農家は米農家がほとんどで、椎茸農家がちょっと、野菜メインの専業農家は見たことありません。しかし直売所のメインは新鮮な野菜です。米や椎茸はその補助でしかありません。野菜は手間や栽培方法が品目によりかなり違います。なのでメインで作る人はほとんどいません。
 私はとある直売所に入り、もう一つの直売所にも入ろうとしたのですが、断られました。理由は「あなたが入った直売所は敵対関係であり、ウチの商品がどこでも買えるというのは好ましくない」とか何と言って、入れてくれませんでした。そこは数少ない生産者を他に渡したくないという理由で、前時代的なルールを作っているのです。他にも生産履歴やなんやと縛りはうるさいくせに、卸す商品の値段は安くしろとかかなり無茶苦茶です。まあこういうところは自然に潰れると思いますが。私みたいな希少価値が高い専業野菜農家を入れないのはアホとしか言いようがありません。これで生産者が減って、手のひらを返したように入ってくれと頼まれても、私は入りません。
 ということで直売所はかなり気合いをいれて色々動かないとヤバイと思います。先日テレビで放映した直売所のように。そこはどこの直売所よりも値段が高い直売所で、会員が48人しかいないのに売り上げが6億いってるバケモノ直売所です。私が出している直売所でも会員が300名で年商は2億ちょいです。48人しかいないのにこの売り上げの理由はまず、1会員の売り上げが年商360万切ったらアウト。新しく入った会員はその前の会員より値段を高く設定しなくてはならない。つまり品質を向上させないと残れないということなのです。かなり厳しいルールですが、これもありではないでしょうか。これから厳しい時代は何か始めないと、いきのこれないのですから。
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