新規就農のススメ

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今冬は野菜が安い?

今年の冬は野菜が安い安いと騒がれていますが、どうでしょう?私は毎年の季節ごとに作物の市場価格を記録しています。それをチェックしますと、この時期の野菜価格が去年と対して変わらないのが、よくよく分かります。
確かに今年は11月になっても寒くならずに、暑さが続きました。そのせいで暖かい地方から採れるはずの作物が全国一斉に採れだし、その結果、供給過多になり野菜が値崩れを起こしました。特に白菜、キャベツ、大根、葉物、などが市場では山積みになっているそうです。しかし、このような現象は今年に限った事ではありません。毎年こんなもんです。そりゃあ毎年毎年いつでも天候は一定ではないので、暑すぎたり、寒すぎたり、雨が多かったり、少なかったり、台風がドカスカ来たり、全く来なかったりと、まあ色々あります。ではそのたんびに農家は右往左往しているのでしょうか?そんなことは無いはずです。ここまで近代化した農業は、かなりの悪天候でもある一定の収量は保証されます。天変地異とかはまた別ですが。
 私が言いたいのは、毎年毎年安くなるのが分かっていて、なぜ作物を作り続けるか?です。私は基本的に売れる作物、つまり利益が出る作物です。私は個人でしかも畑は1ヘクタール程度しかありません。その中で白菜やキャベツなどを作っても、売り上げはたかがしれてます。特に白菜やキャベツは、虫害、鳥害が凄まじく且つ値段が安く、育て上げるのも、出荷するのも重いし、かさばるし、ときたもんだ。こういう作物は何ヘクタールも栽培する大手に任せた方がいいよ。私らみたいなちっこい農家は違うところで勝負しないと。惰性で何でもかんでも手を出して作ればいいってもんじゃあ無いでしょう。「買った方が安い作物は作らない」を基本コンセプトにしていきましょう。これからは農業といえど、よく時代や趨勢を読んで、柔軟に対応していかないと、生き残っていけないでしょう。来年以降もっともっともっと、色々とキツくなると思うから。
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7 Comments

跡継ぎ農家  

はじめましてブログを拝見させていただきコメントしました。

自分は親の経営を引き継ぎ農業をしています。
米は20haぐらいつくってますが8割は直接個人や飲食店に販売しています。
販売先も自分で新規開拓がほとんどです。
補助金に頼らずフランスとかみたいに輸出と言いますが、フランスでもアメリカでも補助金をもらって生産費より安い値段で輸出しているのは知っていますか?
今の日本の個別所得保証はフランスの直接型所得保証を参考にしています。

ハウスは儲からないと言われますがネギ、トマト等の年間契約をしているので生産をコントロールするのに暖房も必要になってきます。

トマトは雨に当たるよりも水を必要最低限にすると根の発根が良くなり路地栽培より糖度がましませんか?

具体的な数字は出せませんが従業員を雇って減価償却をしても手元には残ります。

ちなみに水稲部門とハウス(野菜)部門とは独立採算性にしています。


2012/01/04 (Wed) 20:55 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: タイトルなし

>跡継ぎ農家さん。
んん!?つまり「ハウスは儲かる!」と言いたいんですね?「減価償却をしても手元には残ります。」と仰いますが、極端な話10円でも残ったら手元に残ったことになります。
 何故でしょう?ハウス推進派の方は具体的な数字を出すのを本当に嫌がります。別に厳密な数字は開示しなくて結構ですから、必要経費がこれくらい掛かって、純利がこれくらいですというデータを誰も教えてくれません。何か難しいこと聞いてますか?跡継ぎ農家さんは自分で実際に農業をされてるなら、ある程度の数字は分かりますよね。それとも利益計算は親任せということは、まさか無いでしょう。後学の為にも是非とも具体的な数字を出してほしいのですが・・・。

>今の日本の個別所得保証はフランスの直接型所得保証を参考にしています。
これは米作のみですよね?野菜や果樹にはどうなんでしょうか?

>トマトは雨に当たるよりも水を必要最低限にすると根の発根が良くなり路地栽培より糖度がましませんか?
そうですね。もちろん知っています。トマトは水を切らせば糖度だけは上がります。しかし味というのは糖度だけで決まるモノではありません。野菜に限らず、食べ物は色々な要素が絡み合って味、つまり旨味を出しているわけです。そんなに糖度が良いなら、トマトでもスイカでも砂糖を着けて食べればいいって話になります。

跡継ぎ農業をやられているそうなので、うらやましい限りです。なにせ農地から技術、付帯設備、機械、売り先が、全て揃っているのですから。私みたいなゼロベース新規就農だと、ハウス栽培なんてとてもとても・・・。例え補助金でハウスを建てられても、維持費が払えなくてポシャリますな。
 アナタが言うように、ハウスが儲かるなら、何故ほとんどの農家が跡を継がないし、新規が増えないのでしょうか?どうして全国で廃ハウスは増え続けているのでしょうか?もしそんな有望な職業だったら、今頃私のような新規が参入できないほどに、ハウス栽培が盛んになっているはずです。この事もブログで以前に書いたような気がしますが、悪しからず。


2012/01/04 (Wed) 22:00 | EDIT | REPLY |   

跡継ぎ農家  

自分でところでは、大まかな数字ですと必要経費(光熱費、種肥代、ハウス本体は減価償却終わっているので更新の積み立て費、包装資材、配達等に費用、固定資産税、燃料代、農薬代、ビニール代、あと抜けていたらすいません)等で、450万程度、人件費福利厚生費で650万ぐらい、差し引いて純利益が300万ぐらいでした去年の収支決済はまだできてないので一昨年のデータですが…

ハウスが儲かるから推進してるのではなくて、新規就農を考えてる人たちに頭ごなしにハウスは儲からないからやめておけではなくて選択肢が
増えればと思います。

自分のところのトマトのハウスは屋根をローにしていて太陽の当たる時は開けて雨や夜は閉めています。

野菜の糖度の高いのと砂糖の甘さは食べると違うと思うのですが!

フランスの直接型支払いは野菜類や果樹はもちろん、緑肥や景観植物にまで補助金が出てますよ。

儲からないから跡継ぎがいないと思いますか?
跡継ぎがいないのは農業全体の問題と思います!

自分の近所でも多額の補助金をもらってかなり儲かっていても息子は農業をやりたがりません。

売り先や農地が親から譲り受けたように書いてありましたが、家の親のメインは畜産で確かに少しは耕作面積はありましたが、今の耕作面積の8~9割は自分で取得又は借りています。
農機も最初は自分で借金をして更新していってます。借金はするなと言われそうですが。
あと売り先はすべて自分で新規開拓しところばかりです。

長々とコメント欄をお借りしましたが、新規就農を考えてみえるかたは農家さんの家に研修などいき技術の取得や自分に合った経営スタイルを考えるのもいいと思います。

露地栽培だけとかハウスだけとか水稲だけとかじゃなくて複合経営も視野に入れていくのもいいかと思います。

2012/01/05 (Thu) 01:09 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: タイトルなし

>跡継ぎ農家さん
早速の返信ありがとうございます。大変勉強になります。
しかしながら、荒利が1100万円で、その内経費が800万、そして純利益が300万というのはどうう考えても「儲からない」部類に入るのではないでしょうか?利益率が2割程度というのは、普通の工場経営や企業だったら潰れてもおかしくないレベルだと思うのですか・・・。もしハウスのみの経営だった場合、年収が300万ですと、普通は生活できません。今のサラリーマンの平均収入が400万程度、これで家族も養うとなると、かなり難しいと思います。
 それから300万という利益は、生産がキチっと上手くいって、販売先もあるという前提ですよね?もしそれが上手くいかなくなったら、資金繰りはどうしますか?もちろん新規就農選択肢としては、あるかもしれませんが、私はとてもじゃないけどお薦めできません。
 私はいつも疑問に思うのですが、何故トマトをハウスで作る必要があるのでしょうか?昔のように資材代がある程度安価ならまだ分かりますが、まだまだ値段が上がり続ける資材を無理に使ってまで、作る価値ある作物には見えないのですが・・・。露地でやれば多少品質と生産率が落ちますが、ハウスのような資材費がかからなくなります。もし天候不順で何かあっても、リスクヘッジをしやすいと思うのですが、どうでしょう?


> 儲からないから跡継ぎがいないと思いますか?
そうです。その通りだと思います。農業でも何でも、仕事は食べて行けて、暮らせてナンボです。例えば「ウチの会社はキツくて、労働時間も長くて、しかも給料が安い」こんな会社に人が集まりますか?1970年代から農業離れは始まりました。その時、大量に地方から若い人が都心に仕事を求めて出て行きました。その当時でさえ、農業だけでは、暮らしていけないからです。毎日毎日キツい体力仕事、しかも儲けが低い、こんな職業、若者に魅力があるように見えますか?


> 跡継ぎがいないのは農業全体の問題と思います!
そうですね。問題が雲霞の如くあるので、解決はしないでしょう。


> 自分の近所でも多額の補助金をもらってかなり儲かっていても息子は農業をやりたがりません。
いやいやいや、補助金で暮らしているのは、自慢にならないでしょう。その補助金切られたらどうすんですか?今日本の財政は大ピンチですよ?なに借金が1000兆超えて いるのですから。いつまでも大した税収と、票にならない農業に、そこまでお金は出してくれないでしょう。


> 売り先や農地が親から譲り受けたように書いてありましたが、家の親のメインは畜産で確かに少しは耕作面積はありましたが、今の耕作面積の8~9割は自分で取得又は借りています。
> 農機も最初は自分で借金をして更新していってます。借金はするなと言われそうですが。
> あと売り先はすべて自分で新規開拓しところばかりです。
それはスゴイ!!かなりしっかりした経営理念をお持ちのようですね。こんなやる気のある農家さんは、少なくとも私の側にはいません。是非ともその調子で、頑張ってください。アナタのような、やる気のある人が、増えてくれればそれこそ日本の農業が再起する可能性が出てくると思います。

2012/01/05 (Thu) 13:30 | EDIT | REPLY |   

跡継ぎ農家  

自分の場合は、技術が未熟だったのか露地栽培の時よりハウス栽培の方が生産量も味も安定してるのでハウスを選んでいます。
露地栽培をしていたときは台風で全滅の補場もあったし霜でやられた時もありました。
その場合は収入0です。
移植するに液肥の葉面散布をするにもハウスのが天候に左右されずにできる。
等の浅はかな理由でハウス栽培に切り替えました。



ハウスでの生産は基本的には従業員に任せています。
自分は水稲と営業の方がメインです。
なのでハウスだけの経営に切り替えると今ほど人件費がいらないぶん収入が増えます。
それと経費の中にハウスの更新費用を100万入れてますが、一般にはそれも収入です。

それを足すとサラリーマンの平均収入は越えると思います。


自分は野菜部門はハウス中心で頑張りますので、露地栽培で頑張って農業を発展させていきましょう。
自分の経営なので三者三様でいいと思います。
これからもブログを拝見させていただきます。


2012/01/05 (Thu) 18:54 | EDIT | REPLY |   

だんご侍  

参之介さん初めまして
なかなか否定的な文面面白いです
自分も80%ぐらいは 農業に対して同じ思いです
経費に7割かかるような産業は 儲かるとは言えません
しかしそのような農業にこれから 0からの新規就農をめざす自分も馬鹿なのかもしれません
できれば実家のある千葉県で農業をやりたいのですが 千葉県と言うのは 新規にたいしていまひとつ行政のバックアップは 低い地域なのかなと感じます
儲かる農業でなければ やらないほうがいいし 少ない金額で満足しているなら週末家庭菜園で 副業にしたほうがいいのかもしれません
しかし自分の未来予測は 農業は21世紀の一大産業になりうる可能性があるということです
それは 地域制や作る作物にもよるとは思います
ぜひ一度お会いしていろいろ語りたいですね
今までの滅びた文明が語るとうり 農業が成り立たない国は 必然と滅びますよ
まして資源がない日本なんて 自動車産業工業だけで 国が維持できるとは思いませんが 円高で その工場も近いうちに海外に移ると言うのに 日本に残るのは 農業しかないですよね

2012/01/12 (Thu) 10:07 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: タイトルなし

> だんご侍さん。
仰る通りだと思います。「農業はボランティアではない。食べていけてナンボ。」が私の持論です。
だんご侍さんはかなり農業に対してしっかりとしたビジョンをお持ちのようなので、是非ともそういう方に農業を始めてもらいたいものです。

2012/01/12 (Thu) 16:37 | EDIT | REPLY |   

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