新規就農のススメ

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ビニールハウスの事を書くに当たって

 私はビニールハウスネタをよく書くせいか、次のような書き込みがたまにあります「アンチビニールハウスやろうだな」と。
私は理由もなくハウス農業を忌み嫌ってるわけではありません。自分でハウスもやり、色んなハウス農家の方の話を聞いて、「ハウス農業は費用対効果が悪すぎる」との結論に至ったのです。もし、ハウス農業が普通に暮らせるぐらい儲かるなら、私も手を出しています。私はず~と、ハウス農業が如何にして儲からないのかを、具体的な金額や、数値を出してきました。もしそれに異論があるならば、私にハウス農業がどれだけ儲かるのか、しっかり理由と、具体的な数値をを書き込んでほしいです。それで理由もなく、名前も表示しないで文句を書いてくるならば、議論のしようがありません。そのような方は私のブログを読まなくて結構です。いちいち書き込まないで下さい。
 しかし、そういう方はなんでそこまでハウス農業を擁護するんだろう?資材屋や、農協の回し者なのかしら?まあ今までハウス農業をやってきた方にとって、いきなり農法を変えろと言っても、変えられないよなぁ。ハウスを維持するために、莫大な借金があるし、ハウス農法以外の作り方がよく分からないし、借金の為に自分に生命保険掛けてる人もいるし、ハウスのローンが、都心のマンションのローンより遙かにキツいしね。なにせハウスの減価償却はたった10年!どんな軽量鉄骨を使い丈夫に作ってもだ。つまり10年以内で返さなくちゃあいけないわけ。さらに解体費用もバカにならない。つまり建てるのも、壊すのも、維持していくのにも大変な金額が掛かるワケです。それなのに、新規就農する人には、農協も、普及センターも、回りの農家も皆、ハウスを薦めます。ここまでくると宗教に近いような・・・。
 それでも「いや!ハウス農業は儲かる!!」と考えてる方は、私のブログをよく読んで、それから反論して下さい。よろしくお願いします。
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6 Comments

釣り男  

No title

はじめまして。ちょくちょく覗いております釣り男です。
私はビニールハウスでいろいろ育てています。トマトや椎茸などを通年やっております。ビニールハウスのメリットはなんと言っても安定した収穫ができるって事と、病気が減らせる事だと思います。トマトに関して言うと水を切らせる事でトマトが甘くなったり雨水があたらん事で裂果も防げます。虫(小バエ)は発生しますが病気にもなりにくくその分農薬を減らせることもできます。葉物、特にレンソウなんかは雨・風に当たると黄色くなることがありますが、ハウス栽培ですとなることがありません。椎茸は害獣に食べられることもなく湿度・温度もコントロールできます。安定した出荷先があると今日は有るけど明日は無いでは話になりません。
デメリットはやはり設置費用・ランニングコストです。しかしランニングコスト、そんなに莫大にかかることも無く冬場の夜にかけるだけの場合が多いです。冬の昼間は締め切ると夏くらいの温度まで上がります。夜にだけ暖房をかけてもせいぜい年間ウンジュウ万くらいです。規模にもよると思いますがそこそこやってもそんなモンです。高いか安いかは個人個人の考えですが安定して出荷していれば値段も付きますし、十分費用対効果はあると思います。暖房を入れてトマト1個20円とかだと話しになりませんがハウス栽培をしている人はそんな値段で売りません。
これらのことを考えてもハウス栽培はそんなに悪いものではないんじゃないかと私自身は思います。

2011/07/20 (Wed) 20:13 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: No title

>釣り男さん
 なるほど、勉強になります。
後学のために教えて頂きたいのですが、私のように親が農家でなく、農地もなく、施設も、機械も全く無い人にとって、あなたがおやりになってる規模のハウス栽培は、初期投資はいくら掛かるのでしょうか?
 
 そして釣り男さんの販売先ですが、どこに卸されてるのでしょうか?直売所、農協、それとも独自に販売先があるのでしょうか?私の経験では、初夏の直売所ではトマト5~6個入って200円でした。そしてさらに手数料として20%引かれます。そうすると30円ぐらいにしかなりません。農協を通すと、聞くところによると6割近く手数料として、引かれるそうです。更に農協ですと、規格も厳しいです。また近くのスーパーのトマトは、最良品で1個100円(スーパーの売値)です。安売りだと20個近く入って1000円ぐらいです。こっから更に3~4割売り上げから取られます。

 そして私は比較的温暖な千葉県在住ですが、近くのハウス栽培されてる方は、年間の燃料代は100万を超えています。
 
 大変失礼ですが釣り男さんの年間の純益(諸々諸経費を荒利から引いた金額)を良ければ教えて下さい。約~円で構いません。
 具体的な数値で議論しましょう。
 最後に農薬、化学肥料の人体への影響、また土壌の微生物への影響はどのようにお考えでしょうか?

2011/07/20 (Wed) 21:33 | EDIT | REPLY |   

釣り男  

No title

我が家では農地約4町歩そのうち水田が1町歩くらいで残りが畑という感じです。そのうちビニールハウスは約1割、残りは露地栽培です。
初期投資は、昔親が建てましたのでよくわかりません。最近建てたハウスは30坪で45万くらいでした。一度建てると10年はビニール張り替えなくてもいいそうです。販売先はほとんどが市場と直売所ですね。市場は8パーセント直売所は10パーセントです。知り合いのスーパーに出している人は10パーセントといっていましたが、値段は自分が付けられると言っていました。
千葉県は高いんですね。そんなに取られたらたまんないですね。

自分の家は路地が主ですので純利益の話は分かりにくいので例を。これは自分の隣の市の農家なんですが1000坪くらい全部ハウスでトマト作っています。ハウスは1億はしたみたいですがブランドトマトで2個500円で売ってるみたいです。暖房費はそれこそ100万越えでしょう。しかしそれでもやっている人がいます。薄利多売で売るのではなく、良い物を高く売っても買う人は買うんですね。まさに薄売多利を目指した農家だと思います。

農薬についてですが、それは難しい事だと思います。なぜなら無農薬で育てた野菜を皆が買うかって言うとそうじゃないと思うからです。虫が食べて穴がたくさん開いたキャベツと農薬を規定量使って虫の開いていないキャベツがあったらどちらを買うか。同じ値段ならどうか。無農薬のほうが高くても買うのか。難しくないですか?やはり農業といっても商売なので利益を追求します。市場でこれは無農薬なのでって言って規格外の物を出して売れるかって言うとそうじゃなく逆に悪いんじゃないかと・・・。

予防の時にむせる位ですから人体への影響は良くないと思います。専門家じゃないので分かりませんが確実に良くは無いと思います。
しかしルールを守って農薬を使うなら問題ないとおもいます。現に皆そうですから。

これは余談ですがスーパーで何かが例えばキャベツ100円だとしたら仕入れはいくらだと思いますか?
必ず100円以下だと思うと思います。が、そうじゃない時もあります。150円仕入れ、もしくはもっと高い時もあります。スーパーの値段ってそういうもんなんですよ。

2011/07/21 (Thu) 07:37 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: No title

>釣り男さん
 大変貴重な情報ありがとうございます。このように真摯に答えてくれる方は初めてです。これからも何か折りがありましたら、情報をお願いします。日本農業を支える数少ない若手農家として頑張って下さい。応援してます。

2011/07/21 (Thu) 09:01 | EDIT | REPLY |   

根木長  

No title

ビニールハウス栽培が非効率かつ高コストな農業であることは、
これは厳然たる事実として受け止めざるをえません。

私は日本でも有数のビニールハウス栽培が盛んな県にいますが、
本当にビニールハウス農業が利益が出るのかと言えば
疑問が残るところです。

実際に私の身近でもハウス農家の離農や自死が相次いでいますし。

それにハウス栽培は露地とは根本的に経営が違うんですね。

例えば新規就農の場合、ハウス栽培では作物が収穫できる以前から
高額な初期投資を迫られる不条理さが付いて回ります。

収穫出来ても出来なくてもハウスの償還は絶対で、
”取れることを前提に農業をする”と言った感じでしょう?

対して露地はハウスほどの利益は上がりませんが、
初期投資が小さくリセットするのも格段に容易です。

このあたりの精神的な重圧と言うのは大変な物で、
これは経営にも大きく影響してきます。

だから私は新規就農に際してハウス栽培は除外し、
露地でコツコツと規模を拡大する選択肢を取りました。

初めは農具だけからのスタートで貧弱でしたが、
ハウスの償還をするために働くような農業はやりたくない
と言う思いがあったので、自分の選択肢は今でも正しかったと
自信を持って言えるのです。

それと”金額・出荷量ともに安定している”とおっしゃる方が
ハウス栽培には多いですよね?

しかしこれも大きな矛盾を抱えていると思うのです。

ハウスで栽培する野菜は一般的に果菜が主ですが、
果菜の価格は従前ほど安定しているとは言えません!

露地野菜でキャベツやレタスの暴落が起きた時に
TVでトラクターで鋤き込む映像が流れたりしますが、
ハウス栽培の品目も暴落や暴騰とは隣り合わせです。

事実、暴落した品目を栽培しているハウスの隣では、
山のような廃棄野菜が捨てられている光景を良く見かけます。

近所のトマト農家に数年前に勝率を聞いたことがありますが、
近年は良くて1勝2敗(1回の当たり、2回の暴落)だと
真顔で言っていたのを思い出します。

私だったらこのくらいの勝率のために
暖房をたいてまでハウス栽培はやれないです(汗)

さらにハウス狂(笑)は”露地は売り上げが上がらない”と
本気で信じている方が多いのも事実です。

これも大きな誤認であり、品目によってはハウスに匹敵するほどの
収益を誇る野菜と言うのも露地にはいくつかあるのです。

しかもそれらは概ね価格の安定度が高く、
基幹作物として取り入れた経営で大きな利益を上げている農家を
私は何人も知っています。

ハウスが絶対的に悪だとは言いませんが、
進んで取り組むような農業かと言われたら否です。

特に新規就農者には絶対におススメ出来ません。
(ナゼか私の県はハウスで就農する人ばかりですが…)

長々と失礼しました。
参之介さん、お互い農業頑張りましょうね。

2011/07/24 (Sun) 01:37 | EDIT | REPLY |   

百姓 参之介  

Re: No title

>根木長さん
凄い!!こんなハウスに対するまともな意見、初めて他の人から聞きました。全くもって同感です。ここまで非効率的な農法を何故農家は続けるのかという疑問が、かなり解けました。このまま根木長さんの意見を全コピして、ブログに載せたいぐらいです。こういう意見は無茶苦茶参考になります。是非ともまた色々教えて下さい。

2011/07/24 (Sun) 20:09 | EDIT | REPLY |   

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