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⑧番外編・参之介が薦める直売所で売れる野菜

 私が直売所で売ってみて、結構売れる、あんまり他の人が作らないけど売れる、補助的に、メインに、この野菜は作らない方が良い、という野菜の種類を書いていきます。ぜひ参考にしてみてください。

(1)マメ科野菜
 豆科の野菜はほぼ全て、かなり売れます。作りやすく、病害虫にも強いので農薬がほとんどいらない、土壌の影響もあまり受けない、土壌改善効果あり、空気中の窒素を固定して根に溜めるので、他の作物との相性最高、連作はなるべく避ける、と良いことづくしです。
 空豆は特にお奨めです!売るときの一袋あたりの単価も高いです。作る人は結構いますが、種がかなり高いので、大量に作る人はまずいません。たくさん作りましょう。種は高くても買ったほうが良いです。発芽率、成長性、共に自家採取よりも良好ですので。1度に出さないで1月ぐらいかけて売りましょう。注意する事は、種の植え付け時期が短く、ほとんどずらせないので、早生や晩生など種の特性を使いつつ、ずらしましょう。イベントや即売会などがあると一気に捌けるので、イベント向きかもしれません。
 枝豆も超売れます。夏しか売れないと思ったら、お客さんは1年中ほしがります。これもたくさん作りましょう。作る分だけ売れます。単価も高いです。しかも種代が安く、ずらし蒔き、自家採取も大丈夫です。お米を1ha作るよりも、枝豆を1ha作る方が断然儲かります。欠点は収穫が面倒くさいです。枝付きで売っても良いのですが、お客さんは、枝から実をはずす作業さえも嫌がるので、実をはずして売りましょう。
 小豆も同じように売れますが、枝豆の比にならないぐらい、収穫が面倒なので気を付けましょう。作り方は大体枝豆と同じですが、蒔き時が違うので注意しましょう。冬場で収入が落ちるときに、小豆はいい稼ぎになります。これは量作らないと意味がないのでたくさん作りましょう。
 絹さやエンドウ・スナップエンドウは単価は安いですが、1月以上収穫でき、他の人はチョッピリしか植え付けないので、なかなか売れます。育て方にちょっとコツがいるので、勉強しましょう。種は安いですが、自家採取は上手くいくか試したことがないので分かりません。買った方が楽かも。
 インゲンも単価こそ安いですが、長く蒔けるので、時期をずらして植えれば2ヶ月は採れます。そこそこの稼ぎになります。
(2)ナス科 
トマトは単価がかなり高く、直売所の目玉と言えるべき存在ですが、作るのが超面倒くさい上に、コストもかかり、病害虫に弱く、天候の変化にも弱く、土壌を選ぶし、農薬が山ほど必要だし、種の値段も野菜の中でトップクラスの高さだし、連作障害出まくるし、湿気にも弱く、なにより日本では栽培に向かないと言う点で、スーパーツンデレ作物です。あれ?デレはあるか?この作物・・・?しかーし、もし上手く栽培できれば、収入がグンとアップなので、なんとしても作りたい作物です。そこで私がお奨めなのは、ミニトマトです。大玉と比べ、雨よけ施設はいらないので、露地でOKです。トマトの中で作りやすい部類なので、難しい技術も農薬も肥料も水もあんまりいりません。1本の苗からかなりの量が採れるので、大玉より単価が安くても、数でカバーできます。11月ぐらいまで半年は採れるので売り上げのメインを張れます。頑張って作りましょう。
 ナスはトマトより作りやすいですが、そのせいで他の人もたくさん作り、一般の家庭菜園でも作られるので、無茶苦茶山盛りになります。大量に作るのは止めましょう。作らなくても良いぐらいですが、それだと寂しいので、自家消費用よりちょっと多いぐらいに留めておきましょう。あんまり稼ぎになりません。
 ピーマン・トウガラシ・シシトウは作りやすく、種も安いので、ちょいお奨めです。作りやすい割には、あまり数が店にでなく、山になりにくいです。11月まで採れますし、ちょっとした稼ぎになります。

(3)イモ系
 ジャガイモもナス科ですが、あえて分かりやすくするためにイモ系で書きます。ジャガイモは作りやすいので、ナスと同じように山になりやすいです。特に春に植え付ける春ジャガは皆が作るので、自家消費分ぐらいにしましょう。秋ジャガは高く売れますが、作るのが難しく量があまり採れないので、そこまでの稼ぎにはなりません。
 サトイモは個人的には超好きですが、土壌を選び、水分を激欲しがるから、水場がないと苦しい作物です。これも作る人が多く、保存もしやすいので、あまり稼ぎになりません。自家消費用ぐらいで。
 サツマイモは土壌を選ばず、肥料、農薬いらず、水分もあんまりいりません。名前の通り薩摩(鹿児島県)が飢饉の時に量産されたぐらいですから、作りやすいです。なのでかなり山盛りになりますが、長期保存が可能な品種を選び正月に合わせて、遅く出すとかなり売れます。狙いましょう。苗代がけっこうかかるので、自分で作るとモアベターです。

(4)ウリ科
 ウリ科は魅力的な品目が盛りだくさんです。どれも素晴らしい稼ぎを期待できます。しかしどれも育成が難しいのが多くクセがあるので、そこらへんを理解しながら作りましょう。
 キュウリは、夏の代表する作物です。生産性も良好なのですが、そのせいで山盛りになりやすく、1本あたりの単価が尋常じゃなく安いのであまりお奨めできません。病害虫にも弱く、土壌を選び、種代もかかります。もし、作るなら、お盆の時期に合わせましょう。その時期はちょうど穴で、ハウスも露地も無くなる時期なので、まあまあ売れます。あくまでサブメニューに押さえておくように。
 スイカは夏の風物詩です。単価も高く、出せば売れます。しかしその生産性の悪さ、コスト高、農薬、肥料、技術、種苗代の高さゆえに敬遠されてきましたが、私的には凄くいろんな意味でオイシイ作物です。なぜ作りにくいのでしょう?同じウリ科なのに。これは長くなるので、別に書きますが、スイカはお奨めです。頑張って作りましょう。
 カボチャは夏の作物の基本です。これは良いです。作りやすく、山積みになっても売れる。ので、たくさん作りましょう。単価も高く、売り上げのメインを張れます。お盆前後に合わせピンポイント爆撃をしましょう。元々日持ちがする品種なので出す日も調整しやすいです。いくらでも売れますので、大量生産で。
 ズッキーニは微妙に売れます。結構作るのが難しく、量産に向かないかもしれませんが、出せば売れる作物なのでサブメニュー的にどうでしょうか?

(5)ナバナ科
 キャベツは青物野菜のなかで、代表的な野菜でしょう。しかし虫が尋常じゃなく最強クラスに着くので、農薬の使用量はハンパじゃないです。知り合いのキャベツ農家は育成中に3日に1回農薬を撒きます。しかもキッツイやつを。キャベツは戦後入ってきた作物です。一昔前の人たちは食べたこと無かったはずです。キャベツは機械化と農薬、化学肥料があって初めて出来る作物なのです。ですから作るのはかなり難しいです。のわりには、あまり高く売れません。労力の割には浮かばれない作物なので、大量生産は止めましょう。サブメニュー程度で。
 ブロッコリーは花を食べるという珍しい野菜ですが、キャベツよりも作りやすく、時期を狙えば高く売れるので結構お奨めです。お正月に合わせるとさらに良いです。たくさんつくりましょう。 
 煮物といえば大根です。が、あまりにも一般的に作られすぎて、ムッチャ安く売られます。ひどいときには1本10円とか。サブメニュー的にも微妙で、自家消費用ぐらいで良いと思います。カブの方がまだ良いかもしれません。
 カリフラワーも微妙で、作るときにそこそこの手間がかかる割には、そんなに売れませんし、数も売れません。まあ作っても作らなくても、というカンジでしょうか。

(6)その他
 ニンジンは売れます。特に葉っぱを付けて泥を洗って売ると、1日100袋近く売れるかもしれません。が、作るにはかなりのコツが必要で、しかも連作障害、土壌の影響が超絶に出るので、大量生産はよほど広い畑がないと難しいかもしれません。しかしそれをモノともしないメリットがあるので頑張ってたくさん作りましょう。
 レタスはサラダの必需品ですが、ニンジン並みの連作障害や病気が出るので、少々技術が必要です。種が安いし、虫がほとんどつかない(レタスはキク科なので、虫を遠ざける効果があり、キャベツなどと混植すると虫が多少減る)ので作りやすい部類には入ります。しかしあまり高く売れないので、サブメニュー程度で十分です。
 ニンニクは昔のギョウザ騒動の時には、爆発的に高く売れましたが、その後全国各地で大増産され、値がかなり安くなりました。種代がかかり、植えてる期間が1年近いので、畑の場所をかなり占有します。場所があればたくさん作っても構わないですが、狭いところを無理して作るほどの価値はありません。
 ショウガ・ミョウガは水を超欲しがるので、土を選びます。そこまで売れるわけではないので、まあ補助的程度で。
 トウモロコシ イコール海といえる作物です。かなり売れますし、単価もまあまあ高いです。数を売ればかなりの儲けになりますが、種代が高く、資材コストがかかり、虫がメチャクチャ来るので、農薬もかなり使います。私も昔はかなり作りましたが、経費の割には1本あたりの単価が安く感じられたので、今年は考え中です。作って損をする作物ではないので、好みで判断しましょう。
 葉もの全般は1年を通してコンスタントに売れます。が、種も安く、作りやすいので山になりやすいです。しかも1袋あたりの単価が安く、袋に入れる(抜いて、根っこを切り、洗って泥を落とし、袋に上手に入れる)までの手間がひじょうに面倒くさいので、私はほとんど作りません。っていうか肌に合わないので、作りたくないです。葉ものは冬場がメインで、寒い中長時間水を扱わなければならないので、かなりキツイ。加えて単価が安くては、あんまり魅力がない。これも好みで作りましょう。

上記の他にも野菜は色々あると思いますが、私的には上記の野菜がお奨めです。ぜひ参考にしてください。次は「番外編・スイカはなぜ作りにくい作物になっているのか?」です。
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2 Comments

夢会社佐藤ファーム  

No title

勉強になります。
土地を買ったら、また、見させてください。

2012/06/19 (Tue) 22:28 | EDIT | REPLY |   

なかたつ  

No title

ちょっと興味で開いてみました。
欲しい情報がたくさんあって、勉強になりました。
余ってる畑でやってみようと思います

2012/06/28 (Thu) 11:24 | EDIT | REPLY |   

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